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九州レイドシリーズ 02-03
| 02年11月10日 九州開幕ラリー(仮題) |
02年12月29日 双六ラリー |
03年2月8日、9日 クロスランドラリー |
03年3月9日 お地蔵さんラリー |
02年4月13日 探検九州 |
| 03年5月25日 アドベンチャーごっこぶら下がり編 |
03年7月6日 アドベンチャーごっこ海編 |
03年9月13日 アドベンチャーごっこ夜編 |
| EXラリースト | 156 | 田中宏昌 | 今シーズンからの参加ながら、早くも総合一位を獲得 |
| ソリッドバイカー | 002 | 鈴木啓一郎 | 九州でのソリッドはもう確実なのか? |
| やぐらしか賞 | 206 | 植田幸寄 | 初日のダブルELに掛かってしまいました。 |
| ELラリースト | 209 | 磯島純一 | EXに対抗して、二日共ELになった人の中で一番速かった人 |
| 九州のトップ | 028 | 木元啓 | あなたが取ら無くて、誰が取る? |
| 正屋提供迷惑大賞 | 210 | 七種隆志 | いなくなくなりまくりましたね。 |
| 正屋提供タイヤ脱腸賞 | 011 | 渡辺 充 | やっちゃいましたね。タイヤの脱腸。 |

| 順位 | No. | 氏名 | Day1 | Day2 | Final |
| 1 | 156 | 田中 宏昌 | 5:29:00 | 2:31:00 | 8:00:00 |
| 2 | 28 | 木元 啓 | 6:15:00 | 2:33:10 | 8:48:10 |
| 3 | 4 | 辻田 嘉次 | 8:10:00 | 2:38:20 | 10:48:20 |
| 4 | 2 | 鈴木 啓一郎 | 8:42:30 | 2:33:50 | 11:16:20 |
| 5 | 9 | 小林 知 | 8:42:00 | 2:41:40 | 11:23:40 |
| 6 | 22 | 石丸 英明 | 8:52:35 | 2:50:10 | 11:42:45 |
| 7 | 11 | 渡辺 充 | 8:44:00 | 3:14:00 | 11:58:00 |
| 8 | 24 | 森崎 芳宏 | 9:25:01 | 2:33:20 | 11:58:21 |
| 9 | 6 | 真鍋 典夫 | 8:49:10 | 3:35:50 | 12:25:00 |
| 10 | 180 | 大塚 寛 | 9:25:02 | 3:00:00 | 12:25:02 |
| 11 | 206 | 植田 幸寄 | 10:49:30 | 2:34:00 | 13:23:30 |
| 12 | 166 | 岡本 央則 | 9:35:00 | 3:57:00 | 13:32:00 |
| 13 | 195 | 中野 恵一 | 8:49:20 | 4:45:10 | 13:34:30 |
| 14 | 207 | 石田 勝之 | 12:52:00 | 3:34:10 | 16:26:10 |
| 15 | 209 | 磯島 純一 | 9:15:01 | 7:22:20 | 16:37:21 |
| 16 | 205 | 佐野 博士 | 10:29:30 | 7:15:20 | 17:44:50 |
| 17 | 48 | 石田 大助 | 11:39:30 | 7:27:00 | 19:06:30 |
| 18 | 210 | 七種 隆 | 11:40:10 | 7:34:20 | 19:14:30 |
| 19 | 208 | 山田 勝久 | 12:14:40 | 7:22:30 | 19:37:10 |
| 20 | 211 | 下園 勝彦 | 12:14:50 | 7:22:30 | 19:37:20 |
「降ってるね」 先週の下見のときはあれほどいい天気だったのに、今週は本降りの陶器の里、有田だ。 今回のラリーは僕が主催者。いつもならコース作りまで行うのだけど、佐世保の松井 さんにコースクリエイトを頼んでみた。毎年1日のラリー「やぐらしかラリー」を 作ってもらっているので、今年は晴れて2日間に挑戦だ。 西九州自動車道の波佐見インターそば、でっかい駐車場に僕のバナゴンのサイドオー ニングと簡易テントで即席の屋根を作ってマップブリーフィングを始める。そんな中 でもはしゃいでくれる参加者に頭が下がるばかりだ。端から見るとかなり異様な光景 だろう。 なんとかかんとかブリーフィングも終わり、スタートの準備だ。この天気だと合羽を 着ないと無理だろうな。特に気になるのが地図だ。これを濡らしてしまうと大げさに 言えば命に関わる。まあ、今回は山も高くないので、なんとか里まで降りてくること は出来るだろう。でも、見えない地図では面白くないよね。 こんなとき僕はジップロックやその類似品を使うんだ。二枚を背合わせにして袋に入 れそのまま入れ替えたりしない。そうすれば、染み込んで濡れることがあってもその 地図だけで済むし、なかなか快適に見ることが出来るよ。ちょっとかさばるのが難点 だけど。 有田町役場前に移動して、まもなくスタートだ。公道を使う遊びだから自転車は左側 を一列で走る。それを守るために九州レイドのスタートは点呼と同時にスタートする 独自の物だ。一人ずつ参加者が雨の有田の町並みに消えていく。古さを残した雨の町 並みに最新鋭の自転車たちは思ったよりも違和感無く溶け込んでいった。 「降ってるねえ」 「最後まで降るのかな?」 「寒くならないと良いね」 参加者の安全を確保するための手段のひとつとして、一番最後をスタッフライダーが 走る。後追いがチェックポイントに着いた時、まだ来ていない参加者がいれば彼はミ スコースをしている可能性がある。ここで捜索などの対応を練るわけだ。今回は松井 さんがその役を引き受けてくれた。雨の中スタートしていく彼を見送って、僕らは最 初のポイントへ移動を開始した。 見返り峠。こんな名前がついた峠は全国に有る。解説を見ると、兵役などで故郷を離 れる人が最後に振り返る場所、だそうだ。この峠もそうだったんだろうか。だとする と振り返っていたのはどんな人達だったのだろう。たくさんの人達の人生を、この峠 は見ていたのかもしれないね。 ライダー達はここまでMTBを担ぎ上げてくる。雨に煙る二つの岩山を見上げながら その間に割って入り峠に着く。彼らも振り返って見ただろうか。何がその目に見えた のだろう。石畳の下りは普段でも乗車することは難しい。 「降りすぎや〜〜〜」 「こけた、こけた」 「なんか景色凄かったで〜」 口々に感想を言いながら峠を越えてくる。きっと彼らは野遊び人間としてかなりタフ なんだろうなあ。ダム湖を左に見ながらもう一度有田の市街に戻ってくる。市街地の 理髪店から右に上ると陶器の町を支えた古い峠なのだろう。町のすぐ裏にあるとは思 えない不思議な景色だ。いや、この風景が広がるから有田が有ったのかも知れない。 右手に大谷溜池(うーたんと読むらしい)が広がるころには市街地を抜けてきたとは 思えなくなる。そしてこの先にライダーを待ち受けるのは土を運んだシングルトラッ クだ。雨の中、彼らは混乱しながらも有人のチェックポイントを通過する。どうやら 峠の手前のチェックポイントでミスターが足切りになったようだ。彼は峠を越えずに このチェックポイントを目指す。 人が一人通れる幅の道、それを僕らはシングルトラックと呼ぶ。前から誰か来てしま ったら譲り合わなければならない幅の道だ。そんな道がここにはたくさん広がる。現 役の物も有るだろう。林道とシングルトラックと乗り継いでそんな歴史をたどりなが ら古木場ダムに出てくる。高速道路を橋で越え、突き当たりの林に飛び込むと快速シ ングルトラックだ。 この下に再び足きりポイントが有る。ここを通過できるのは数名のはずだ。さあ、こ の勝負誰が勝ち取る? この天気は想像以上に参加者を苦しめたらしく、無事通過できたのは2名。彼らはこ こから2時間弱のエキストラループに入る。 「この後、誰も来ないのかと思うと寂しくて寂しくて」 通過したきもっちゃんは、表彰式のときにそんなことを言っていた。それでも、この あたりから雲が切れ始め、薄日が差してくる。そんな中をぞくぞくとライダーが到着 する。 彼らはループを通らずに先に進む。そうやってゴールではみんながいっしょになるよ うにコースを設定するのだ。とは言っても足切り組みもまだまだ険しいルートが待っ ている。廃道、作業道、踏み分け道をつないで峠を登る。途中に分岐がたくさんあり 不安になる。天候のせいで早くなっている日没も気持ちを追い立てる。 無事に峠のチェックポイントに出ると、今度は舗装の林道で海を目指す。そろそろエ キストラループを回ってきたライダーと合流する頃だ。林道を進んでいくと天気がよ ければハウステンボスをバックに海が見えたはずなのだが。 平戸往還。これも、古い道だ。ほとんど舗装されてしまっているが、その両側に少し ずつ残っているシングルを走る。後半は結構な下り坂なので行き過ぎてしまった人も いたようだ。 川棚の町に下り、岬を目指す。そう、今回はついに山から海へ、というコース設定に 成功したのだ。海に沈む夕陽をバックにライダーが帰ってくる。最後の数名は真っ暗 な中、ヘッドランプをつけて帰ってきた。 民宿「磯の家」。ついにとれとれバイカーたちがご飯を残してしまう宿に遭遇。いや まずいんじゃなくて海の幸てんこ盛り。次から次に出される海産物に山猿たちはやや 降参気味に胃袋を満たしたのであった。 刺すようなきっちりとした空気の中に朝日が昇ってきた。昨日の天気が思い出せない ほど、あまりにも晴れ上がった朝。またまた迫力いっぱいの朝食に挑み、なんとか制 覇すると参加者たちは表に出て行く。昨日浴びれなかったお日様の力を吸収するよう に伸びをする。今日に備えて自転車の整備が始まる。 今日のスタートは点呼順リバース、つまりゼッケンの大きい人から走り始める。海岸 線を離れ標高を稼ぐ。ここまで天気がいいとのんびりペースになってしまいそうだ。 小さな半島を横切り河口まで降りてくるとハウステンボスが姿を表す。そのすぐ脇を 通過していくフル装備の自転車乗りは、観光客には奇異な存在だったようだ。 ハウステンボスを離れ内陸へと道は続く。とたんにシングルトラックのオンパレード だ。昨日の雨にもそれ程路面は荒れておらず歓声が聞こえる。それでも、相変わらず 迷走は発生する。先頭を進んでいるのは辻田さんのようだ。爆発的なスピードは無い けれど確実な地図読みと巧みなショートカットで先頭争いに絡んでくる人だ。 その後、石丸、木元、森崎と続いている。昨日トップの動物田中君は出遅れているら しい。やはり天気がいいと走りも気持ちがいい。チェックポイントに降りてくるライ ダーが皆、笑顔なのが嬉しい。オレンジがどんどん売れていく。 後半、真鍋、ブラさん、ケインさんが道を見失う。そのグループから親分が一人抜け てきたのが驚きでもある。結局迷走グループはカメラマンの捜索を受けウロウロして いるところをしっかりと記録されることになった。 結局、総合のトップは動物田中君で、期待できる大物新人としてこれから激しいマー クを受けることになるだろう。二年連続のソリッドバイカーに敬一郎さん。見事に全 部の足切りに引っかかったミスターにはやぐらしか賞が送られた。その後、いつもの ようにkenji屋に繰り出し、眠れない夜がふけていくのであった。